やきもち(焼き餅)とは、直火焼きした餅のことで、軽い嫉妬を意味する慣用語として用いられる。心が焼かれるような気分になるところから、嫉妬することを「妬(や)く」というが、そこから焼いた餅が連想されて「焼き餅」といわれたとも、「妬く気持ち」から変化して「焼き餅」になったともいわれるが、本格的な嫉妬に対して、おいしく食べてしまえるような愛嬌のある嫉妬心を表現した言葉と考えられる。もっとも、浮気をしている男が「女のやきもちはかわいい」とか「男もやきもちを焼かれなくなったおしまいだ」などとほざくように、本格的な嫉妬を抱かれてどろどろの離婚訴訟に持ち込まれ悲惨な結末を迎えたくないという防衛本能から生まれた言葉だともいえる。(CAS)