和魂洋才とは、精神は日本、知識や技術は西洋という意味で、明治時代以降、流入する西欧の文化や文物に対して、日本人がそれを受け入れる姿勢を表現した言葉。知識や技術は受け入れるが日本人の心意気だけは守るという、言ってみれば一種の負け惜しみである。この負け惜しみは何も明治時代に始まったわけでなく、とうの昔から中国に対して「和魂漢才」と吠えていたらしいから、筋金入りの負け惜しみである。
和魂洋才は当時の上層階級がとなえていたスローガンであるが、庶民レベルでは、たいした劣等感もなく自然にこの姿勢が取りいれられていた。彼らの和魂洋才を象徴的に表すのが「あんパン」である。なぜなら、外見は西欧のパンであるが、内面、すなわち「魂」には日本の小豆あんが入っているのだから。(CAS)
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