カテゴリー:住文化、住環境、建築、インテリア、調度品
蠟燭(ローソク)とは、糸などを芯にしてまわりを蠟やパラフィンで固めた照明具。明るい照明器具が発達した現在では、蠟燭は通常の照明用としての役割をほぼ終えているが、「暗い」というその特徴から、部屋のムードを高める明かりや宗教用の照明として、「直接火が使える」ことから仏壇の灯明として、「においを発する」という性質から、香料などを混ぜてアロマテラピーなどに用いられている。しかしなんといっても「熱い蠟をしたたらせる」という最大のいやらしい特徴により、SMプレイの必須アイテムとしてその種の人々に愛されている。
ローソクは光の強さや明るさを計測する基準としても用いられている。照明器具がある方向に発する光の量を示す値を「光度(こうど)」といい、ラテン語で蠟燭を意味する「カンデラ(candela):略号cd」という単位で表す。カンデラという名前からもわかるようにローソクの光がこの単位の基準となっており、その炎はほぼ全方向に約1cdの光度の光を発している。ローソクの炎から1メートル離れた地点にローソクから発せられる光に対して垂直の角度に書籍を置いた場合、その書籍に当たっている光の量(照度)は1ルクス(lx)である。書籍を読むには約500ルクスの照度が必要とされているので、ローソクの光で健康的な読書をするためには約500倍の照度が必要であり、それを得るには、500本分の明るさを発する大きいローソクを用意するか(500本集めたのでは、光が分散してしまうのでダメです)、照度は光源からの距離の2乗に反比例するので、ルート500分の1(約22.4分の1)の距離、すなわちローソクの炎から約4.5センチの距離に書籍をかざして読書すればよい(燃えちゃいそうだね)。(KAGAMI & Co.)