この辞典の使い方>「れ」で始まる言葉>レストランの意味、語源
カテゴリー:食文化、料理、食品、食材
レストランとは、人間用ガソリンスタンド。
restaurantというフランス語の原語には「(エネルギーを与えて元気を)回復させる」という意味があり、レストランとはまさにそういう場所。18世紀のパリで「飲食店」を意味する言葉として用いられるようになったといわれる。
日本のレストランの特徴は「専門店」が多いということ。寿司屋、うなぎ屋、天ぷら屋、そば屋、うどん屋、とんかつ屋、牛丼屋、ラーメン屋、カレーライス屋、おでん屋、やきとり屋、お好み焼き屋、等々。これらの店は屋台など小規模店舗から発展したものが多い。店が大きくなれば、オーナーはメニューも増やしてより多くの客を動員しようと図ろうとするのが普通だが、一方で、専門以外の料理を扱うことで料理の質が落ちるというリスクがともなう。日本のレストランは後者のリスクを避けて単品営業のまま店を大きくしたケースが多いのだといえる。専門店の中では比較的多くのメニューを出しているそば屋も、そばのトッピングの種類を増やし、そのトッピングを前菜として酒のつまみに出しているもので、あくまでメインはソバであるというスタンスは変えていない。客の方も心得たもので、昨日は牛丼だったから今日はラーメンにしようなどと、順番に専門店をローテーションするので、多くの専門店がうまく共存できているのである。(CAS)