埒が明かないの「埒(らち)」は、飼っている馬を囲う柵のこと。埒が明かないとは、物事が進展しない、決着しないという意味で、語源ははっきりしていないが、馬の柵が開かないとものごとがはじまらないというところから来ているらしい。確かに競馬は柵(ゲート)があかないと始まらないが……。
「埒」を使った言葉に「不埒(ふらち)」があるが、これは馬を囲う柵がない、つまり法や道徳にはずれている、道理がないという意味で、「不埒な行い」などと用いる。日本には領土問題など埒が明かない懸案事項が山積みだが、逆に埒が明いてしまうと、「不埒」な結果に陥る問題も多いようである。(CAS)