弱虫とは、臆病な人、意気地のない人をあざけっていうときに用いる言葉。「泣き虫」が「すぐ泣いてしまう人」を意味するように、「虫」は「ある性格をもった人」のこと。しかし「弱虫」に対する「強虫」という言葉がないように、人間に追いかけ回されてたたきつぶされる貧弱な性質がすでにこの「虫」という言葉に表現されており、「金食い虫」「点取り虫」なども同様に、弱々しい性質の人をあざけるのに主に用いられる。ただし「本の虫」「研究の虫」などといったときの「虫」は、本にとりついて紙を食べる虫のように本や研究を生きがいとしている人をいったものであり、「弱虫」の「虫」ほどあざける気持ちはなく、同じ「虫」でもさまざまなプロフィールがあることを頭に入れておかなければならない。(CAS)