有言実行とは、口に出したことを必ず実行すること。この言葉は、黙ってやるべきことをやるという意味の「不言実行」の「不言」を「有言」に置き換えて作られた四字熟語である。昔は、ああだこうだと能書きを並べずに行動で示す「不言実行」が立派であると考えられていたが、最近は、やろうとしていることを口に出さないのは、もし失敗しても恥をかかずにすむ安全策であり、リスクテイキングな「有言実行」の方が立派だと考えられるようになったのである。もちろん、いまもむかしも「有言不実行」が最悪であることにかわりはないが、政治の世界では「有言不実行」は「たいしたことではない」と考えられているようである。(CAS)