夢とは、睡眠中に知覚する現実に起きていることではない体験。ただし、寝小便のように、現実に起きていることをたとえ話的に体験することはある。非現実を現実のように感じ取るので、「夢」は、「歌手になる夢を抱く」のように将来実現したいと思い描いている願いや、「タイムトラベルの夢」のように非現実的な空想、または逆に、「人生は夢のまた夢」のように現実に起こったことをまるで非現実のように感じる状態などを言い表すロマンチックな慣用語として多用されている。
「ゆめ」という日本語は、「いめ(寝目)」つまり「寝ていて見るもの」というぜんぜんロマンチックではない語源からなる。漢字の「夢」は、暮れ方を表す「夕」の上に、妖術師が呪術を行っている形が乗ったものだそうで、要するに、寝ている間に妖術師が吹き込むのが夢だというわけで、ありがちな解釈ではあるが、日本語よりはまあ「夢っぽい」語源ではある。(CAS)