疫病神

やくびょうがみ

 疫病神(やくびょうがみ)の「疫病」は「えきびょう」ともいい感染症(伝染病)のこと。疫病神は感染症を担当する神様である。……といったって、感染症を治すのではなく、感染症をふりまく方の神であり、一般的には人や共同体に災難や悪運をもたらす人物のたとえとして用いられる。

 日本には、疫病神や風邪の神のように伝染性の病気をもたらす神はいるが、それを治す専門医的な神様はいない。おそらく「伝染病治します」という看板をかかげても、ちっとも伝染病の猛威が収まらないので信用を失い、「仏像のヒザをなでればヒザの痛みが消える」程度のあたりさわりのない(治らなくたって死にゃしないし)病気治癒を売りにするようになったのかと思われる。

 そういうわけで昔の人々は、感染症が拡大すると、総合職的な自信なさげな神様に治癒を祈願すると同時に、(それだけでは心配なので)「疫病神を追い出す」というコンセプトで、悪魔のような疫病神人形を作ってそれを川に流すというようなイベントを催していたのである。(CAS)

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