盲腸炎は、単に「盲腸」ともいう。しかし、その右脇腹の痛みなどの症状は盲腸の先に付いている「虫垂」の炎症によるもの。虫垂の炎症が盲腸に及ぶこともあるが、それでも正しくは「虫垂炎」というべき。しかし日本では古くからそれを「盲腸炎」「盲腸」と言い習わしており、「盲腸炎」「盲腸」であやまたず「虫垂炎」を言い表しているので、一般人レベルではなんの支障もなくそれで通っており、あえて言い換えようとする人もあまりいない。
というわけで定義しなおすと、盲腸炎または盲腸ただしくは虫垂炎とは、ムダだムダだと言い続けられている虫垂が腹に据えかねて炎症を発し、盲腸に濡れ衣をきせた症状。しかし、その甲斐もなく、炎症による痛みが激しくなると虫垂は、手術によって正しく切り取られてしまう。(CAS)