目尻とは、目の耳に近い方の端のことで「まなじり(眦)」ともいう。鼻に近い方の端は「目頭(めがしら)」。同じ目の部分なのに「頭」と「尻(おケツ)」に分類されるとはずいぶんではないかとも思うが、この場合の「頭」と「尻」は単に位置関係を表し、価値観の違いはない。とはいえ、目頭の方が「目頭を熱くする(泣きそうになる)」「目頭を押さえる(涙を抑える)」のように「頭」にふさわしい慣用句を作るのに対して、目尻は「目尻を下げる(だらしない笑い方をする)」「目尻の小じわ」などと、いかにもおケツっぽい使われ方をしている感は否めない。(CAS)