めげるとは、気持ちがくじける、負けるという意味。こわれる、欠けるという意味の「めぐ」という古い言葉から来ており、減るという意味の「める」と関係あるのではないかと『大言海』は言っている。このように「めげる」は、本来「心がこわれる」程度の厳しい落胆状態をいったもので、現代でも「めげずにがんばれ」つまり「くじけずにがんばれ」などと励ましの言葉に使われているが、多くは今でいう「ヘコむ」「落ち込む」と同じ程度の、ちょろい「がっかり状態」をいうのに用いられている。その落胆の程度は、ヘコむ<めげる<落ち込む、という感じではないかと考えるが、「めげる」は「ヘコむ」や「落ち込む」と比べて、言葉のイメージが実感としてつかめないので、幅広い「がっかり状態」に使われているということもできる。(CAS)