カテゴリー:日本論、国民性、習慣、礼儀
間とは、物と物に挟まれたところに「ある」もの、あるいは「ない」もの。例えば音楽で、発せられた音と音にはさまれた音のない時間。演劇で、セリフとセリフの間の無言の時間、絵画で、何も描かれていない場所。つまり、言うべきことを忘れたか、やるべきことを手を抜いて怠った部分。
日本文化は「間」を重視し、このような物忘れや手抜きの部分を「味わいがある」と評価する。その傾向が文章や詩にも敷衍され「行間を読め」などとうながされる。ばかな子どもたちはそんなことを言われると、行と行の間にある白い部分をにらみつけてフリーズしてしまうことになる。(CAS)