マイ箸とは、「私の(my)箸」という意味の造語。日本人は、家庭では家族個々が自分の箸を持っているが、「マイ箸」と言った場合は、そういう意味ではなく、使い捨ての割り箸に対して、エコロジーの観点から反対の意志を表明するために持ち歩く箸のことをいう。つまり、割り箸を使用している飲食店に対して「いまどき割り箸なんか使っているのか、バカじゃないの」というイヤミを態度で示すために持ち歩く箸である。そんな主張の効果があってか、最近では洗って繰りかえし使える塗り箸を置いている店も多くなった。それでもマイ箸を持ち歩く人々は、「見知らぬ他人の使った箸なんて汚くて使えない」という「割り箸マインド」の持ち主ではないかと思われ、「マイ箸」にも二面性があることをうかがわせる。(CAS)