カテゴリー:宗教、民間信仰、俗信
菩薩とは、サンスクリット語で「さとりの智慧を求める者」の意味で、仏教において完全な悟りを開いた如来に次ぐ存在であり、悟りを開くために修行に励んでいる人のことを言う。特に大乗仏教では、自己の悟りを追求するばかりではなく、救いを求める一般大衆をともに悟りの世界に導くべく努力している人を菩薩と言う。有名どころでは、観音菩薩、弥勒菩薩、地蔵菩薩らがいるが、彼らが如来に昇進したという話は聞いたことがない。おそらく菩薩は、他人を助けるのに一所懸命で、なかなか自分の悟りを開く暇がない「いいやつ」なのではないかと思われる。
ただし、菩薩は如来の修行時の姿の分身であるという考え方もある。つまり、町人にまぎれて悪事に目を光らせた町奉行遠山の金さんみたいな存在なのである。(CAS)