ほろ苦いとは、わずかに苦味を感じる、という感覚を表す言葉。「ほろ」は、「ほのかに見える」「ほの暗い」のように、かすかに、わずかに、という意味の「仄(ほの)」が転じたものではないかといわれる。「ほろ苦い」は、苦味のある料理や飲み物を表現するのに使う他、うまくいかなかった初恋などをいうのにも用いる。最近では、期待されたスポーツ選手のデビュー戦が失敗に終わると、「ほろ苦いデビュー」と決まり文句のように言われる。本人にしてみれば「わずかに苦い」どころではないだろうが、苦味を感じない第三者の無責任な発言であるから、その程度の苦さで十分なのかと思われる。(CAS)