カテゴリー:食文化、料理、食品、食材
別腹とは、いまある腹(胃腸)とは別にある腹という意味で、いわばスペアの腹であり、どれほど満腹であってもその別腹に収めることができる、つまり「もっと食える」といいたいときに使う言葉である。ボリュームたっぷりのメインの食事が終わりデザートが出されたとき、若い女性が「デザートは別腹」などと言いながら大きなケーキむさぼりつくようなシーンで使用されることが多く、メインの食事で満腹になっていても、おいしそうなデザートを見ればまた食欲がわくという感覚を「別腹」と表現したものと思われる。比喩表現としてはいいところをついているかもしれないが、上品なお嬢様にはあまり使っていただきたくない言葉ではある。だからといって、いかつい男がデザートを見て「デザートは別腹」などと言っているのもまた、違和感を覚える姿である。(CAS)