フクロウ(梟)とは、小太りな夜行性の鳥。小太りで夜行性とくれば、カウチポテトのオタクを連想させるが、残念ながらフクロウは、キッチンのキャビネットと冷蔵庫を開ければポテトチップスとコーラがいつでも手に入るというような生活環境にはなく、肉食である彼らは、夜だから安全と甘く見て地面をうろちょろしているネズミやヘビに飛びかかって捕食するというワイルドな生活を送っている。
フクロウはギリシャ神話の女神アテナの従者であり、西欧では知恵の象徴として知られている。夜起きてこそこそなにかやっている姿が、蛍の光窓の雪で勉強にいそしんでいる学生に重なるせいかもしれないが、これもまた誤ったイメージで、実際の彼らはエサを狩りに行くとき以外は、陰気な声で鳴いたり、ときどき首を回したりする程度の芸しかないバカっぽいヤツである。
日本語の「フクロウ」は、「夜行性」というところではなく「小太り」なところに着目したようで、「ふくるる(膨らむ)」が転じたものという。英語のowlは鳴き声から来ているらしい。(CAS)