独り相撲とは、ひとりで相撲をとることをいい、神社の神事で精霊と相撲をとる姿が、ひとりで相撲のまねごとをしているように見えたところから発している。
慣用語としての「独り相撲」は、誰の助けも借りようとせずひとりで意気込んで仕事やスポーツに取り組み、周囲から浮いている状態を言い表している。ひとりで勝つ役も負ける役も演じているわけだから、勝つも負けるも自由自在のように感じられるが、ふつうは、ひとりで奮闘していたが、結果として負けてしまった場合にこの言葉は用いられる。例えば「今回のプロジェクトはあいつの独り相撲だったな」と誰かが言った場合、「今回のプロジェクトは、ひとりで勝手に意気込み、仲間を無視して突っ走ったどうしようもないあいつのおかげでポシャったんだ。もう、あいつと一緒に仕事するのはイヤだよ」と、彼は言いたいのだとわかるのである。(CAS)