丙午(ひのえうま)とは、干支(えと)で60年に一度回ってくる年。「火(ひ)の兄(え)午(うま)」つまり「ファイアーブラザーズの兄の馬」という意味。陰陽五行説によると「午(うま)」も火によって象徴されることから「火が重なった丙午の年に生まれた女性は気性が火のように激しく、亭主を食い殺す(命を縮める)」という迷信があり、しばらく前まで日本人はそれを本気で信じていてその年の出産を控えたため(というか、世間がそんな空気なので、そのような年に子どもを出産するのは恥ずかしいという感覚か)、実際に日本の人口ピラミッドでは、丙午生まれに当たる年齢人口がその前後の年に比べて極端に少なくなっている。
ところで、最近の人口ピラミッドを見ると、丙年生まれの年齢人口より、20歳以下の各年齢人口のほうが少ないという事実を発見するが、この現象は、最近の子どもは、国家や社会からさまざまな面で援助されない親の財産を食いつぶす傾向にあり、ひのえうまの女子より恐い存在であるため、貧乏な親が出産を控えているせいではないかと思われる。(CAS)