バサロ泳法とは、背泳ぎにおける潜水泳法のこと。「バサロ」はその泳法を競技で初めて使ったスイマーの名前。ソウルオリンピック(1988年)の100m背泳ぎで金メダルを獲得した鈴木大地が、ライバルのバーコフらとともにこの潜水泳法を用いたさい、テレビ中継でさかんに「バサロ泳法」「バサロスタート」と連呼されたため、日本では背泳ぎの潜水泳法をこの名前で呼ぶことが多くなった。
バサロ泳法を含む潜水泳法は、オリンピックなどの競技会では距離制限がもうけられている。これには選手の安全を考慮して、という名目があるようだが、特に背泳ぎなどでは、背中を下にして泳いでさえいれば、水面に出ようが潜っていようがルール状は問題ないと考えられる。しかし、最後の最後まで潜ったままで、ゴール寸前で水面に現れたのでは、見に来た観客からすれば「金返せ」という気分になるには違いない。(CAS)