根掘り葉掘りとは、植物の根を地下から掘り出し、葉も掘り出すという意味で、徹底的に掘り下げたりしつこく穿鑿する様子を表す。「根を掘る」はともかく、地上に出ている「葉」を「掘る」というのはおかしいが、言葉の勢いや語調を保つために「葉堀り」が加えられたものらしい。「根掘り」で言いたいことはすべて言いつくしているので、「つまならいことを根堀り穿鑿するなよ」と使えば十分だったのだが、それではいまいち説得力にかけると感じた人々が、韻を踏んでいるというだけでほとんど意味のない「葉堀り」をつけ加えたのだと思われる。つまり、今も昔も説得力というのは、言葉の論理性だけでは不十分で、ラップミュージックのようにノリや調子のよさがなければならない(ラップにどの程度の説得力があるのか実感はないが)という教訓をもたらしてくれる言葉である。(CAS)