忍者とは、こっそり行動するやつといった意味で、武家政権の時代に日本国内をエリアとして活躍したスパイ。イギリスのスパイのようにいい男でも目立ちたがり屋でもないが、黒装束に覆面姿で意味もなく町家の屋根の上を走り回ったりするのでかえって目立ち、変装して各地に潜入するものの富山の薬売りとか美濃の針売りとかいつも同じ格好をしているので、たいした情報は入手できないという、お茶目なやつらである。
しかし忍者は、銃が発達していなかった時代にお手製のあまり殺傷能力のない飛び道具を開発してみたり、竹筒でシュノーケルを作って水中を移動してみたり、木の模様が描かれた布を被ってカメレオン的な擬態を演じてみたりと、ユニークな発明品の特許申請数は数限りなく、マンガなどで大げさに描かれた戦闘技術と運動能力ともあいまって、世界中のお子様たちに人気がある。(CAS)