壺(ツボ)とは、東洋医学において、そこへ灸(きゅう)をすえたり、鍼(はり)を打ったりすることで、病気の回復や健康の向上に効果があるとされる箇所。ツボの神秘性は、必ずしも痛みがあったり病んでいる場所そのものではなく、一見なんの関係もないところを刺激することで、痛みを和らげたり、病いを改善したりすると東洋医学で主張される点にある。例えば、足の裏にも多数のツボがあり、そこを刺激することで、身体のあらゆる部位によい影響を与えることができるのだという。そんなバカげた話はとても信用できるものではないが、実際に施術してもらうとなんとなく効いたような気になるのだから、体中のツボが描いてあるヘンな絵を見せながら客を言いくるめてその気にさせる説得のツボはしっかり確立しているのであろう。(CAS)