知恵がないとは、言葉通りに受け取れば「頭脳の働きがない」という意味だが、主に、ある人の仕事ぶりや提出された論文や企画書などについて「前例を踏襲しているだけで自分なりの工夫がたりない」とか「おざなりに形をととのえているだけで説得力がない」といった意味あいで用いられる。つまりその言葉の内には、「きみは頭がいいんだから、もっと知恵を絞ればよいものができるはずだ」という期待や励ましがこめられているのであり、本人そのものが「知恵がない」ヤツの仕事ぶりについては、「能がない」などと、「知恵」どころか頭の働きそのものがないというひどい言い方をする。(CAS)