チープとは、英語cheapを日本語読みした外来語。英語のcheapは「安価である」という意味だが、「安かろう、悪かろう」という意味あいを含む安さを表現しており、実際の値段に関わりなく「安く見える、品質が悪く見える」という意味でも用いられる。英語でただ単に「安価である」ことを言いたい場合は、inexpensive(高くない)と、「安いけど品質がよい、安く見えない」と言いたい場合はreasonable(理に適っている)と言うようである。
一方、日本語で「安価である」を意味する「安い」には、(「安い、早い、うまい」などという言葉もあるように)「品質が悪いから安い」というニュアンスはあまり含まれない。「安く見える、品質が悪く見える」と言いたいときには「安っぽい」という。英語のcheapを日本語読みした「チープ」も主にこの「安っぽい」という意味で用いられ、値段が高くても見た目や品質が値段相応に見えないものも「チープ」という。つまり、えらく人気があってセレブなみに金をかせいでいても、顔つきや態度がそこらへんの不良少女にしかみえないタレントなどを表現するのに適した言葉である。(CAS)