カテゴリー:食文化、料理、食品、食材
醍醐味とは、もとは牛乳を精製してバターを作るときの最終段階の味、要するにバターの味を意味する仏教用語で、そこから、最高級の味、もっともうまい味、さらに芸術作品やエンターテインメントを鑑賞したり趣味やスポーツを行うさいの最高のおもしろさ、楽しさを言い表す言葉として一般的にも用いられるようになった。日本では、家畜を主とした肉食が禁じられ、牛乳さえも飲まれないようになったので、もとの意味は忘れられ、もっぱら後者の意味で用いられている。したがって「醍醐寺」という寺院は、「バター寺」と解釈するべきではなく、「最上級のお寺」という意味にとらえたい。(CAS)