ただの鼠ではないとは、ある人物を評して、ネズミっぽいヤツではあるが、ネズミの中では優秀であるとする言い方。つまり、その人物と彼と同類の人々をネズミにたとえているわけで、その人物がいかに優秀であったとしても、しょせんは人に隠れてこそこそ動き回るネズミには違いないという軽蔑した見方がうかがえる。そこから「ただの鼠ではない」というこの言葉は、敵対する勢力の参謀的役割を担っている人物などについていう場合が多く、そのような人をヘッドハンティングして味方に引き込むことができれば、ネズミはたちまち英雄に格上げされるのである。(CAS)