歳暮とは、本来は「一年の夕方」つまり「年の終わり頃」という意味だが、現在では、日本で年末にやりとりされるあいまいなワイロの品々のこと、あるいは、無事に年を越せるようにと百貨店や食品メーカーに贈られるクリスマスプレゼントのことをいう。
歳暮は、会社の上司や得意先、親しい知人などに贈られるが、その目的は明確ではなく、目的がはっきりしないくらいであるから贈ったとしてもその効果のほどは疑わしく、効果がないことがわかっているからあまり高額な品物は選ばれない。このように一般の歳暮はワイロ性の低いワイロであるが、そのような品物が大量に流通する年末は、明確な目的をもって狙いを定めて贈られるワイロ性の高い品物をまぎれこませるには最適な時期であり、ここぞとばかりに気合いの入った贈り物が投入される。つまり、バレンタインデーの義理チョコ、本命チョコに似た構図がすでにここにあったのである。(CAS)