カテゴリー:食文化、料理、食品、食材
酸っぱい(すっぱい)とは、酸味があるという意味の形容詞で、「酢い」を強めた言い方。わかりやすい話をすると、強烈な酸味の梅干しを食べたとき、その感覚を言い表すのに「酢い」ではものたりず、「すっぱい」とか「すっぱ!」などと、口をほそめ、顔にしわをよせながらこういう。(さあ、日本語の初心者の方は、練習してみましょう)
「酢い」または「酸っぱい」は、漢字のとおり、「酢」を形容詞化した言葉で、わかりやすい語源。「酢」は、腐るという意味の「すゆ」「すえる」から来ており、食べ物が腐ってすっぱくなることをいう。「寿司(すし)」も「酢し」から来ており、形も味もほとんど腐っているかのような「なれずし」が寿司の原形がであったことがよくわかる。そんな腐ったようにすっぱいものを、よくもまあここまで日本の代表料理に育て上げたあげたものだと、昔の人々の食欲と工夫には感心させられる。(CAS)