ズル休み(ずる休み)とは、「朝起きるのがめんどくさい」「かったるい」などという理由で学校を休むことをいう。つまり怠けて休むことだが、学校に対しては「朝起きるのがめんどくさい」「かったるい」とは言えないので、「朝から頭が痛くて」などとウソの説明をする。ここのところがズルい(狡い)、つまり悪賢いから「ズル休み」というのである。しかし、現代でこそ「悪賢い」という意味で用いられる「ズル」だが、この言葉が使われるようになった江戸時代の後期には、着物をちゃんと着ないでだらしなくひきずっているような様子「ずるずる」などと同様、「だらしない」「やるべきことをやらないで」といった意味で用いられていた。したがって「ズル休み」も、まさに「朝起きるのがめんどくさい」「かったるい」といった正当な理由(?)で休むことを言ったのである。そんなヤツに限って悪賢くたちまわって、それらしき理由をもっともな口調で説明してウソをつくことが多いので、現代の「ズルい」=「悪賢い」という意味が派生したのではないかと考えられる。(CAS)