洒落(しゃれ)は、現在は主に「語呂合わせ」「言葉遊び」の意味で用いられている。本来は、洗練されていること、ファッショナブルであること、センスがよいこと、そのようにふるまうことをいうが、その意味で使いたいときは「御(お)」を付けて「おしゃれ」と言うか、「洒落ている」「洒落たバッグだね」などのように言葉を加えて使う。「しゃれ」は、たわむれる、遊ぶという意味の「戯れ(ざれ)」や、洗練されている、あかぬけしているという意味の「され(曝れ)」などが変化した言葉で、「洒落」という漢字は江戸時代に考案された当て字である。
語呂合わせなどの言葉遊びは、手軽に相手を笑わせることができ、会話をもりあげる手段でもあり、以前は洗練され遊び心のある人が使っていたことから、そのような言葉の遊びを「洒落」と呼ぶようになったのかと思われる。しかし近年では、「洒落」はしょぼくれたやじが連発する傾向があることから、「駄洒落」つまり「質の悪い(=駄)洒落」と呼ばれてさげすまれ、「おしゃれな大人」は敬遠する傾向がある。
また言葉の「洒落」は、その言語を使い慣れた人にしか面白みが理解できないので、ワールドワイドな笑いを目指す方々にはお薦めできない。(CAS)