カテゴリー:文学、出版、メディア
新聞とは、ここ一両日中の世の中の出来事を知りたい人々が購入する、あまり質のよくない紙の束。あるいは、大半の情報に実用性がないにも関わらず、多くの人がこれを読むことにより、世界と自分との関わりが保てたと錯覚し安心している紙の束。または、これほど大量の情報を伝統的なメディアによって毎日吸収しているのだという親父のクラシカルな威厳を、家族や電車に乗り合わせた人々に誇示するための大きさを備えた紙の束。このビジュアル効果は、タブレット型PCではなかなか期待できないものであるが、近年こうしたパフォーマンスに無頓着な親父連中が、電車の中でスポーツ紙などをひろげてバカを丸出しにしているので、その座は近々、世界の情報を吸収しているのかマンガを読んでいるのかもわからないタブレットやスマートフォンによって奪われるものと思われる。(CAS)