カテゴリー:感情、感覚、精神状態、能力
幸せとは、そのよろこばしい状況が自分のものであるかぎりにおいて満ち足りている心の状態をいう。その状況が自分のものではない、特に近しい他人のものである場合の心の状態は「不幸」という。
幸せの語源は、ものごとが自分の希望に「合」うように「為(な)」ることという「為(し)合はせ」で、本来、運がよいこと、めぐりあわせがよいことという意味で用いられていたが、現代では、満ち足りていること、不満がなく楽しい状態を意味する「幸福」と同様の使い方をされる傾向が強い。「果報は寝て待て」などというように、どうやら日本では「幸せ」は努力や才能を頼りに自分でつかみにいくものではなく、「大当たり十億円!」みたいに天から授かるもののようである。その根底には、運さえ巡ってくればどんなにできの悪い人間にでも「幸せ」はやってくるという人間平等感があるように感じられる。(CAS)