実存主義とは、「実存は存在に先立つ」など魅力的なキャッチフレーズで知られ、1960年代にヨーロッパを中心に盛んになった哲学思潮。現実存在としての人間は、あらかじめ意味や目的が与えられているのではなく、ただそこに投げ出されてあるのだという、ふてくされたようなコンセプトを特徴とする。
実存主義は、頭はよさそうだが真面目でゆううつなことしか考えない北欧系、ドイツ系の哲学者が思いつき、あまり頭がよくなさそうだが流行りものには敏感なフランス人の哲学者や文学者が世間に広め、他人の受け売りが得意な日本の知識人の間でも大いにもてはやされた。(CAS)