転ける(コケる)とは、転ぶ、倒れるという意味だが、現代では、ただ転んだり倒れたりするのではなく、転ぶ際にパフォーマンスを見せて笑いをとるように転ぶという意味あいで用いられ、大阪の著名なコメディ劇団では、ここで笑うべきであるというタイミングで舞台の出演者全員がコケて見せ、お笑いの感度が鈍い客も無理やり笑わせて、後から「面白くなかった」というクレームが出ないように工夫している。
また「転ける(コケる)」は、大々的に宣伝していた映画が不入りであったというような場合にも用いられるが、これにも「あんなに金をつぎこんで宣伝したのにぜんぜん客が来ないじゃないか、ざまあみろ」と他人の失敗を喜んだり、「こんなに金をつぎこんだのにぜんぜん客が来ません、私を笑ってやってください」という自身の失敗を自虐的に笑い飛ばしたいという、お笑いの気分が含まれている。(CAS)