壊す(毀す)とは、大怪獣の主な職務内容のひとつで、特に大都市でよい働きをみせるとみんなに喜ばれる。大怪獣はあえて大都市にやってきて巨大なビル群を破壊する必要性はないのだが、そこが彼らのサービス精神というものであろう。
壊す(毀す)は、音を立ててものを壊すという意味の「こぼち(毀ち)」が変化したもの。「こぼち」は、こわす音の擬声語「こほ」と「打ち」からなるといわれる。水爆実験もなく大怪獣も出現しなかった昔の日本でも、「こわす」のは大きな音を立てて盛大にやるのが爽快に感じられたに違いない。(CAS)