ごちそうさま(御馳走様)とは、日本人が食事をした後に口にする「おいしい料理をご提供いただいてありがとうございます」という意味の挨拶。おいしい料理、あるいは料理を提供することという意味の「馳走(ちそう)」に、言葉を丁寧にする「御」と「様」をつけ、馳走に対する最大級の感謝と讃辞を表現している。もっとも、食事の後の「ごちそうさま」には、料理がまずくても、自分ではうまくできた気で一所懸命作ってくれた人の労をねぎらう社交辞令的な意味あいや、腹いっぱいでもう食えない(あるいは腹いっぱいを装って、まずい料理を早々きりあげたい)ときの「これでおしまい」という合図の意味も含まれているので、日常会話において、相手ののろけ話(男女間の仲の良さを語る自慢話)を聞いたときや、仲の良さを目の前でみせつけられたときなどに、「もうこれ以上聞きたくない、見たくない」という意図をこめた皮肉として「ごちそうさま」と用いられる。(CAS)