カテゴリー:日本論、国民性、習慣、礼儀
空気とは、神様がコレクションを飼育している水槽の中の水。
日本では、人間と人間に挟まれた隙間である「間」を充填し、五感に感じられないなにものかを「空気」と呼んでいる。その正体は、人間関係の中で人をある行動に仕向けようとする力で、それに逆らうと恥辱、疎外感、不安感をもたらすため、日本人は「場の空気を読み」「場の空気に従う」努力を常におこたらない。
「気」も似たような意味があるが、こちらは人間と人間の間に限らず、人間の内部や宇宙全体などところかまわず漂い、人間の行動に影響を与える要素を表している。また、空気が動くと「風(かぜ、ふう)」になるが、これは空気が動いて肌に感じられるようになったものであることから、空気よりわかりやすい変化や物事の状態を表している。(CAS)