狐(キツネ)は、日本ではタヌキと並んで変身して人間をだます代表的動物。タヌキより人相が悪いため、詐欺の方法が巧妙でかわいげがないとされる一方、美しい女性に変身して人間の男と結婚し子どもまでもうけるという離れ業をやってのける天才的な詐欺師でもある。
キツネは、全国各地に支社を持つ稲荷神社と人材派遣契約を結ぶことに成功し、当初は雑用係として雇われていたが、徐々に頭角を現しCEOクラスの実権を握るようになった。そのため、現在でも稲荷といえばキツネを祀る神社だと思っている人も多い。狐が稲荷神社に雇われたのは、稲荷神社の祭神のひとり宇迦之御魂佐田彦(うかのみたまさたひこ)の別名「御饌津神(みけつかみ)」を「三狐神」と書き誤ったことが原因であるといわれており、人間どころか、神様をもだますスケールの大きい詐欺師であったことがうかがえる。(CAS)