カテゴリー:宗教、民間信仰、俗信
北枕とは、北に頭を向けて寝ることを意味し、仏教で釈迦が入滅した(死んだ)とき北枕であったといわれていることから、仏教式の葬儀では死者を北枕で寝かせる場合があり、そのため生きている者にとっては縁起の悪い就寝スタイルであるとされる。現在ではそんなことを信じている人もいないが、北枕で寝ていて家が火事になったり、突然ぽっくり死んでしまったりしたら、北枕との因果関係はまったくないにもかかわらず、どこか気持ちの悪さが残るため、気休めで北枕を避ける人は多い。
日本で葬儀において死者を北枕で寝かせることが多いのは、死ぬときに釈迦にあやかり釈迦プレイをすることで、「死ねば仏」といって悟りを得た者と同格の資格が入手できるからで、これもたいして根拠はなく、ばかな遺族から「北枕で寝かせないから仏になれない」とクレームが出るのを避けるためという葬儀屋の配慮によるものである。(CAS)