傷物(キズ物)とは、傷がついた物品という意味で、欠陥があって正規の値段が付けられない商品、または、売るときは気がつかず、売ってしまった後に欠陥が発覚し、売り手と買い手のいがみあいの火だねとなる商品のことをいい、「金よこせ」「金返せ」と脅すための格好の材料である。
また死語になりつつあるが、かつて女性が商品のようにあつかわれていた時代、どこの馬の骨か知れないヤツに処女を奪われた女性について「キズ物」という表現が使われていた。この「馬の骨」はたいてい女性の親から見た相手の男性であり、女性はその相手をさほど馬の骨視していないケースも多かった。これも上記の商品と同様、元気のいい親だったら「金よこせ」と相手を脅す十分な材料となる。
なお、男性においてはいくら無理矢理童貞を奪われたとしても「キズ物」になったとは言わない。これは性行為において女性のように「キズを負わされた」というイメージがないからであろう(特殊な性行為を強要されたらそんなこともあろうが)。(CAS)