カレー(curry)とは、カレー粉またはカレーソースのことをいう。
カレーはインドでは本来、料理人が各種スパイスを混ぜあわせて作る料理であったが、植民地時代のインドからその食文化を紹介されたイギリス人は、いちいちスパイスを調合して食事を作るような国民ではなかったので、最初からスパイスがブレンドされた「カレー粉」を開発した。そんなものぐさなイギリスからカレー粉を輸入した日本では、カレー粉を溶かすためのルーを作るのさえ面倒な人々が多かったので、お湯に溶かせばいいだけの固形のカレールーや湯煎するだけのレトルト食品が開発され、現代の繁栄に至っている。
curryは、ソースや調味料を意味するタミル語のkariが語源。南インドのドラヴィダ語族に属するタミル語は、日本語の源流であると唱える学者もあるが、だからといって、カレーが日本の国民食になったり、インド人のようにライスにぶっかけて食べるようになったのは先祖返りであると考えるのは、強引すぎるというものであろう。(CAS)