この辞典の使い方>「え」で始まる言葉>縁日の意味、由来、歴史
カテゴリー:宗教、民間信仰、俗信
縁日とは、神仏と縁を結ぶ日という意味で、特定の日に祭礼や法会(ほうえ)などが行われる。仏教起源の行事であり、日本では鎌倉時代ころから行われるようになり、特定の日に市が立つ地域があるのはその影響。また、神社でも神仏習合により仏教をまねして縁日が開かれるようになったが、もとより思想的な根拠がないのでお祭り色が強く、露店や見世物がたくさん出て、われわれに親しみ深いものになっている。
というわけで、定義しなおすと縁日とは、子どもにとっては(たいていのバカなおとなにとっても)寺社に露店がたくさん出る日のことで、そんな店で、ちょっと高すぎるんじゃないのと首をかしげたくなるようなジャンクフードを買い食いしたり、すぐ死んでしまうヒヨコやネズミや金魚を買って帰っても許される日。
なお、縁日でカメや鳥などの生き物を販売していたのは、それらを買い取って自然に帰してやることで功徳を積むためのものであった。家に持って帰って飼い殺しにしたのではバチ当たりもいいところだが、考えようによっては、飼われてエサを与えられていた生き物にとっては、突然厳しい自然界に帰される方が、「せっかく楽に暮らしていたのに、なんだよ」という心境であるかもしれない。(CAS)