この辞典の使い方「い」で始まる言葉>いなり寿司、稲荷寿司の意味、語源、由来

カテゴリー:食文化、料理、食品、食材

いなり寿司、稲荷寿司

いなりずし

 いなり寿司(稲荷寿司)とは、甘く煮つけた油揚げで寿司飯を包んだ食べ物。油揚げを意味する「いなり(稲荷)」は、稲の守り神である宇迦之御魂佐田彦(うかのみたまさたひこ)を祀った「稲荷神社」のこと。稲の天敵であったネズミの大量発生を恐れた人々が、稲荷神社にネズミの好物である油揚げをそなえてご機嫌取りをしていたところ、いつのまにか稲荷神社の雑用係であるキツネの好物であったごとくに喧伝され(キツネが稲荷神社の使いとされたのも誤解によるもの。キツネの項参照)、いまや「キツネ」は「油揚げ」の愛称にもなっている。そのため、油揚げをのせた蕎麦を「きつねソバ」というが、ほんとうは「ねずみソバ」と呼ばれるべきものだったのである。(CAS)

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