歩くとは、前に進もうとして倒れそうになる身体を支えるために連続的に(たいていは左右交互に)足を踏み出す行為を意味する動詞。
古く「歩き(ありき)」は、あちこちを歩き回る、動き回ることを意味し、一歩一歩前に進む行為は「歩み(あゆみ)」といった。今でも、外に出てうろつくことを「出歩く」とはいうが、「出歩む」とはいわない。同様に、人類の進歩を意味する「人類の歩み」は「人類の歩き」とはいわない。しかし、現実の人類の歴史は、前に進むというより、いろいろな方向にやみくもに広がっているようなイメージでとらえられそうなので、「人類の歩き」といったほうが本当は適切かもしれない。(CAS)