値する(価する、あたいする)は、「同情にあたいする」など、それをするだけの価値がある、値打ちがあるという意味で用いる。つまり「同情にあたいする」は「同情してもソンしない」という意味。相手が貧困や不幸な出来事により困窮していて、それが真実の姿であり、また自身の過ちによりそのような状態になったわけでもない場合などがその使いどころである。しかし、相手を客観的に値踏みするような言い方であることからも、同情するくらいならいくらしてもソンはないが、積極的に資金援助するほどでもないという気持ちが含まれていることも確かである。
「値する(価する、あたいする)」はまた、「同情にもあたいしない」と否定形でもしばしば用いられる。これは、相手の不幸な状態が実はヤラセであったり、自業自得でそうなったりしていた場合に用いられる言葉で、資金援助などもってのほか、同情するのさえソンだと言いたいのである。(CAS)