カテゴリー:住文化、住環境、建築、インテリア、調度品
路地とは、建物と建物の間の細い道で、ネコの死骸などを思わず捨てたくなるような街路をいう。もとは「露地栽培」や茶室の「露地」と同じ仏教系の語源で、屋根などの覆いのない場所という意味。茶室の露地が、客を茶室まで導く通路を兼ねた細長い庭であったことから、街中の細い道を路地といったのではないかと思われる。
路地は、その細さにより人の好奇心を刺激して道の奥へと誘うが、公共の道路か私有の道路かあいまいであるため気軽には入れないうえに、先が行き止まりではないかという疑念がわき、それくらいならまだしも、やばいところに紛れ込んでしまって二度と表通りに出られないのではないかという不安に人を陥れるという非常に詩的な街路である。(CAS)