ルアーとは、釣りにおいて、間抜けなうえに視力も弱い(たぶん近眼の)魚をだますためにつくられた針付きのニセのエサ。疑似餌、擬似針のこと。もっとも生き餌だって魚をおびきよせるために用いるニセのエサには違いなく、ルアーは言ってみれば「ニセ中のニセのエサ」「ニセにもほどがあるエサ」と定義すべきかもしれない。
魚種、形状、素材、触感などによってさまざまな名称がつけられており、アングラー(釣り人)は目当ての魚によって適切なルアーを選択する必要がある。つまり、ルアーで釣られる魚は間抜けなくせにエサのえり好みはするというわがままなヤツらなのである。
lureという英語は、もとはヨーロッパで鷹狩りの鷹のトレーニングに使った疑似餌のことをいったらしい。間抜けな動物の元祖は鷹だったようだが、空中からエサを見つける鷹が視力が弱いわけはないので、彼らはたんにおっちょこちょいなだけだったのではと考えられる。(CAS)