理屈とは、「理屈に合う」「理屈の上では」というように「筋の通った考え」「道理」の意味で用いるが、「理屈をこねる」「理屈屋」ともいうように、こじつけた理由やこむずかしくてわかりにくい論理という意味あいでも用いられ、前者の意味で使われても、その理由や論理をあまり尊重していない気持ちが含まれている。それもそのはずで、漢字の意味は「筋(理)がとおらない(屈)」こと。中国語で「筋が通らないこと」がなぜ日本語で「筋が通ること」として使われているのかは不明だが、中国人が滔々とまくしたてている嘘八百におバカな日本人がころりとだまされたせいかもしれないし、「論理」や「理路整然とした物言い」に対する日本人の「かっこつけてるんじゃないよ」というようなわけのわからない嫌悪感が根にあるのかもしれない。(CAS)